社会人になり、長年使ってきたカバン。転職や退職をきっかけにカバンの使用頻度も減り、気づけば箪笥の肥やしになってしまっていることも多いのではなでしょうか?

そんなカバンの第二の人生として、カードケースへの作り替えを考案しました。

19世紀の欧米では、職業によってカバンが決まっていました。

医者は素早く開閉できるドクターズ(ダレス)バッグ。弁護士は書類をしっかりと守るブリーフケース。音楽家は楽譜がすっぽりと入るミュージックケース。他にも、機長がもつパイロットケースや兵士のためのダッフルバッグ、学生のボストンバッグなど。

人々の生き方の分だけ、カバンが存在しており、カバンを見るだけで持ち主の人となりや歴史がわかったといわれています。

この「自伝」としての役割から着想を得て、カバンを用いて「1冊の本」の形をした財布をデザインしました。

財布としての第二の人生も、持ち主の生き様を語る「生き証人」として寄り添い続けてくれたらと願っています。